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桜町高齢者在宅サービスセンター 先輩たちの物語 訪問サービス係長 志藤 将

2022.12.31 ブログ - 高齢部門

その人らしさがしたいと希望することを大事にして関わり、できる限りの工夫をすることが私の仕事

私が福祉の仕事をするきっかけになったのは、友人の影響で障害者福祉に興味を持ったことがきっかけでした。すぐに、東京福祉人材センターへ相談しましたが、未経験な上に、専門知識のない状態で障害福祉の仕事は甘くないことを知りました。その時、担当者の方に、未経験者にも間口が広い高齢者介護から始めてはとの助言を頂き、祖父母には子どものことから身近な存在で、また可愛がってもらってきたこともあり、20代で体力にも自信もあったので、自宅近くの特別養護老人ホームに就職しました。17年前に当施設に転職し、約1年半より現在の桜町高齢者在宅センターに異動となり、主に訪問介護、訪問入浴の仕事をしています。私がこの仕事をする上で大切にしていることは、やはりその人らしさを大事にして関わるということです。つまり、その人が元気な時に日常的にしていたことやその人が本当は今もそうしたいと思うことができるように、できる限りの工夫をすることが私の仕事だと思います。確かに、話すことが難しくなってきたり、様々な機能は低下したとしても、ケアの中で返ってくる反応、表情に注意を払って、スタッフと共に、また家族を交えて、「ああしよう、こうしよう」と考えていくことを心掛けています。

望まれる最期を支援できた時が悲しさ以上にこの仕事を選んでよかったと思えた瞬間

私がこの仕事をして最も印象に残っているのは、男性利用者のYさんを担当したことです。日中のYさんは奇声をあげ、介護拒否をする方でした。しかし、夜になると夜勤者に預かりのビールをもらい、普通に世間話をされるのが楽しみにされている方でした。そんな不思議なYさんの希望でスナックに付き添ったり、定期的に墓参りに付き添ったりとそこはあくまでボランティアでしたが、ご本人が真に望むことをお手伝いできるのは楽しいと感じさせてくれた方でした。そのYさんの終末期に、別れた妻子と会いたいと希望され、相談員が自治体に掛け合って探してもらったところ、30年ぶりに奇跡の再会ができました。大人になった娘さんの手をしっかりにぎり離そうとしない姿が忘れられません。最期は、体調的に外出は困難な状態でありながら墓参りに行きたいと希望され、ご家族の協力でお墓参りをしました。その後、ご家族に見守られて亡くなりました。こんなドラマのような話は中々ありませんが、やはり利用者ご本人が望まれる最期を支援できた時は、悲しさ以上にこの仕事を選んでよかったと思った瞬間でした。

私の仕事ぶりをみて、この仕事は楽しいと感じてもらえるようなリーダーを目指したい

今、リーダーとして仕事をしていますが、メンバーと関わる上で心掛けていることは上下関係、年齢に関係なく敬語でコミュニケーションをとるようにすることです。日頃から接遇を意識して行動することは、サービス提供時の言動に反映されると思うので無意識でも礼儀ある行動がとれるように努めています。サービス提供において、できることとできないことは明確に伝えるようにしています。また、課題を抱えた時は、どのような解決が望ましいかあまり時間をかけずに大まかに考える事ようにしています。課題により同僚や上司、関係者に相談して意見を頂戴しながら最初の解決案でよいか検討しますが、時間をかけなくてもできることは自分で、時間がかかりそうなことは早目に協力を打診して抱える時間を短くするように心掛けています。一番大切なことはメンバーが楽しく、やりがいを感じて仕事をするようにすることです。そのためにも、私の仕事ぶりをみて、この仕事は楽しいと感じてもらえるようなリーダーを目指しています。

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